仕事をしている中で、自分が伝書鳩になってしまっていることありませんか?
今回は、仕事における伝書鳩がイケてない3つの理由を説明します。
仕事における伝書鳩とは
そもそもここでいう伝書鳩とは何なのか説明します。
例えば、上司Aさんから仕事Xを依頼されたとします。
仕事XはタスクYとタスクZの2つのタスクで成り立っています。
X = Y + Zという構造になっています。
タスクYに関しては自分自身で実施、達成することができます。
一方、タスクZは別部署の先輩Bさん依頼する必要があります。
この時、あなたは先輩Bさんに対してタスクZの依頼の話をします。
すると、先輩Bさんから下記情報が求められます。
①アウトプット成果物
②期限となぜその期限であるかの理由
③タスクZを実施する上でのインプット情報α
先輩Bさんが求めている情報にあなたは応えることができません。
上司Aさんに確認する必要があります。
あなたは上司Aさんに報告・質問します。
「先輩Bさんに、タスクZを依頼したところ、①〜③の情報が求められています。自分は〇〇だと考えているのですが、いかがでしょうか。」
すると上司Aさんからこのように言われます。
「インプット情報αに関しては、その情報をどのように使用するのか明確ではないためBさんに確認をしてください。」
あなたは再度先輩Bさんとコミュニケーションを取る必要が出てきます。
そして先輩Bさんに連絡を入れます。。。。
この時点で伝書鳩になっています。
加えて更に、確認の往復があったらいかがでしょうか。
自分自身で情報処理や加工をしないで、言われたことを相手に対して伝えるのみである場合、
あなたは完全に伝書鳩となっています。
仕事において伝書鳩のデメリットは下記3つです。
基本的なことですが意外と見逃されている気がします。
【1:情報伝達スピードが遅くなる】
【2:人を挟むことによって情報が歪む】
【3:伝達工数がかかる】
【1:情報伝達スピードが遅くなる】
伝書鳩になってしまっている場合、
本当にコミュニケーションを取らなくてはならない人同士の間にもうひとり入ってしまっています。
今回の例では、上司Aさんからあなたに情報が移り、あなたから先輩Bに情報が渡ります。
社内slackでも何でも良いのですが、テキストでまとめる時間もあるので情報伝達スピードが遅れます。
【2:間に人を挟むことによって情報が歪む】
情報というのは人から人へ伝達されるたびに、その人なりのフィルタが入ってしまうため、いい意味でも悪い意味でも変化してしまいます。
今回の例では、あなたが上司Aさんから聞いた情報を多少なり加工して先輩Bさんに伝えるため情報が歪んでしまうでしょう。
上司Aさんからのテキストをそのままコピペしたとしても、前後に自分の言葉を入れることでその情報の意味合いは変化してしまいます。
【3:伝達工数がかかる】
当事者間で会話すれば済む話であるなら、伝書鳩になっている時間は他のことに使うことができていたはずです。
伝書鳩になっているということは、つまり、「他にも仕事はあるがそれを実施せずに」という前提があることを忘れてはいけません。
「〇〇に時間を使うということは、××に時間を使わなかった」というトレードオフなのです。
仕事では時間的資源が限られているため、何に時間を使うかを選択することは重要です。
やらなくてもいいことに工数を使う必要はありません。
※人によると思いますが、伝書鳩になっている時ストレスを感じるのもデメリットです。
伝書鳩発生原因
伝書鳩発生の原因は3パターン考えられます。
パターンというか原因の場所が3つあるといったほうが正しいかもしれません。
上司Aさんが原因であるパターン:そもそも仕事を依頼する段階で必要十分な情報をちゃんと伝えることができていない人もいます。
仕事Xを依頼されたあなたに原因があるパターン:
仕事をするにあたって前提知識や、何が必要なのかなどの考え方ができていないため、言われたことに対して違和感を持つことができず、
いざ実施してみたら自分の持っている情報じゃ全然進められなかったということもあります。
先輩Bさんに原因があるパターン:それ聞いてなにになるのかわからない情報を聞いてくる人もいます。
普段の仕事においてはこれらの原因が複合的に発生していることが多いかと思います。
依頼する側上司Aさんがクソである可能性、依頼される段階で十分に情報を引き出すことができない自分がクソである可能性、先輩Bさんがクソである可能性がそれぞれあります。
伝書鳩になったときの対処法
伝書鳩になってしまったときの対処法はシンプルです。
自分が伝書鳩になっていることを当事者に伝え、直接話してもらう、です。
Slackだったら当事者にメンションをつけて、「ここの部分は認識合わせをお願いします」とボールをパスしてしまった方が良いです。
このような方法をとってしまうと、軋轢を生んでしまうような企業文化の場合は、下手に出るのが一番です。
「大変お手数ですが、このまま私が仕事Xを実施してしまうとAさんとBさんにご迷惑をおかけしてしまうため、タスクZに関しては認識合わせをお願いしてもよろしいでしょうか。私の力不足でお手数おかけしてしまい申し訳ございません。」といえばいいと思います。
大切なのはお客様に対してメリットを提供できているかどうかです。それに比べたら社内の軋轢なんて後でどうとでもなります。
伝書鳩になってしまった場合は速やかに当事者通しを引き合わせてしまいましょう。