従業員代表になるメリットを考えてみた
- なぜ従業員代表になるメリットを考えたか
- 従業員代表ってなに?
- 過半数の票を獲得することはできるの?
- 従業員代表の工数は?
- 従業員代表のメリットは?
- 従業員代表の枠が空いていたら真っ先に手を挙げましょう
なぜ従業員代表になるメリットを考えたか
従業員代表という言葉を社会人の皆さんは1度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
この記事は、労働組合がない会社でお勤めの方に読んでいただきたい内容です。
従業員代表になることのメリットはなんでしょうか?
先日、組織長から「従業員代表に立候補する人がいないんだよね」と言われました。
「立候補してほしい」ということです。
管理職から「立候補してほしい」と伝えてはいけないことになっているため、
ふわっとした言い方でした。
従業員代表なんて興味がないし、仕事が増やされると考えるとやりたくありません。
ただ、メリットもあるのではないかと思い、考えてみました。
従業員代表ってなに?
そもそも従業員代表ってなに?
従業員代表制について
では下記のように記載されています。
企業は、従業員側と一定の労使協定を締結するにあたって、従業員の過半数で組織される労働組合(過半数組合)がない場合、従業員の過半数を代表する者(過半数代表)を従業員代表として協定を締結することが労働基準法で定められています。
また、就業規則の作成・変更にあたっても同様に、従業員の過半数で組織される労働組合がない場合、従業員の過半数を代表する者の意見を聴き、その結果を書面にして届け出ることが労働基準法で義務付けられています。
なるほど、法律上で決まっている制度なんですね。
過半数の票を獲得することはできるの?
従業員代表は、従業員の過半数の票を得ることによって選出されます。
過半数を獲得することって難しいと思いますよね?
立候補者を募っている期間に下記2つのどちらかがあればほぼ信任されると思います。
- 立候補者募集期間が延長されてる
- マネージャークラスから暗に立候補してほしいと言われる
どちらのパターンも立候補者がいない場合に発生することです。
つまり、自分以外に対立候補ができない状態であればよいのです。
よく考えてみてください。
自分が知らない人が候補として上がった場合、その人を不信任にしますか?
大抵の人は興味のないことなのでよっぽど悪い噂がある人でなければ信任されます。
逆に社内で悪い噂がある人は、そもそも従業員代表に立候補しないでしょう。
つまり、立候補して、対立候補がいなければほとんどコストをかけずに従業員代表という地位を獲得することができるのです。
従業員代表の工数は?
もちろん会社によって異なると思いますが、私の働いている会社での従業員代表の工数は年間トータルで1日ほどです。
やることといえば36協定の署名や、労働規約が改定される場合の意見出しなどです。
従業員代表のメリットは?
従業員代表になることのメリットは2つあります。
- 自分の名前を社内でアピールすることができる
- 転職の際に若干アピールすることができる
どちらのメリットも「コストをほとんどかけずに得られる」ということがポイントです。
1.自分の名前を社内でアピールすることができる
従業員代表の選出は投票によって実施されます。
つまり、投票のタイミングで必ずその人の名前を読むことになるのです。
これはとても重要なことです。プロジェクトなどの機会を与えられる可能性が高まるからです。
管理監督者が従業員代表になることはできません。
つまり、マネージャークラスは従業員代表になれないのです。
必然的に従業員代表になるのはメンバークラスになります。
メンバークラスは、もちろん人によりますが、まだまだ実績のない人である場合が多いです。
実績を作り評価を上げるためには、まず仕事の機会を獲得しなければなりません。
例えばプロジェクトにアサインされるパターンを考えてみてください。
ほとんど経歴が一緒の2人がいたとします。
片方の名前は聞いたことがあり、片方の人の名前は全く聞いたことがなければ、どちらが選ばれると思いますか?
おそらく前者がアサインされることでしょう。
これは繰り返し接すると好感度や印象が高まるという単純接触効果があるからです。
従業員代表では、投票と代表選出結果の少なくとも計2回の接触回数を確保することができます。それも全社員に対してです。
マネージャーから暗に立候補するよう促された場合は、そのマネージャーに貸しを1つ作ることもできます。
2.転職の際に若干アピールすることができる
転職する際にも従業員代表ということを履歴書記載できます。
もちろんメインのアピールポイントにはなり得ないと思いますので、チラッと書いておくぐらいが良いでしょう。
ただ、これを書くことによって「少なくとも過半数の従業員からは信任された人物」だということが証明できます。
やばいやつではないということの証明です。
従業員代表の任期中にコストがかからなそうな業務改善を実施すれば、それだけで
「〇〇ということを問題に感じ、□□ということを実施しました。△△という結果を得ることができました。」とアピールすることができます。
従業員代表の枠が空いていたら真っ先に手を挙げましょう
従業員代表はコストをかけずにメリットを享受することができるコスパの良い仕組みです。
もし、あなたの会社で従業員代表の立候補者がいなくて困っているという声を聞いたら真っ先に手をあげるべきだと思います。